「布袋モデルのストーカー」こと、
クリプトHidaです。
布袋さんの
FERNANDES/Zodiacworks TE-HOTEI “MAIN”。
今(2024年5月から)はZodiac NEOのEL HOTEI MODELを使っていますが、MAINはこれまで布袋さんがずっと使ってきたギターです。
BOØWY時代の1986年(製造は1985年末)からずっと使っていますね。
僕には「MAINしか見えていない」とでも言えるような、MAINに対する強い情熱があります。
でも、MAINは布袋さんがずっと使ってるあれだけ。代わりはありません。
今回は、一体どうすればその“MAIN”に限りなく近い布袋モデルを作れるか、それを考えてみようと思います。
※これは”超”個人的・主観的な話です。
シルエットを近づける
“MAIN”の1番大きな特徴の一つに、「オンリーワンのシルエット」があります。
「は?全部他と同じだろ」と思う人もいるかもしれません(それが正常です)が、
僕にはMAINだけ違うように見えます。
3つの条件
個人的に最優先で考慮すべきポイントは、
①ヘッド6弦側のカーブ
②ヘッド1弦側裏の切り欠きの形
③ボディとネックの接合位置
の3つ。
順番に説明しましょう。
① ヘッド6弦側のカーブ
MAINの大きな特徴。ヘッド。
特に、ジャクソンヘッド(コンコルドヘッド)の存在感を大きく左右するのが、この6弦側のカーブです。
細かく言うとMAINでも年代によってネックが数回変わっていて、その間でも多少違う形ですが、今回はその中でも僕が1番気に入っている現在の布袋さんMAINのヘッドを見ます。
(MAINの歴代ネックについては、別のブログ記事をご覧ください!)
このカーブ。
縦に見て上から軌跡をなぞると…
90°に曲がり、直線で進んだ後ナット直前でカーブする!!
この形が非常に大事!!
気にする人はほぼいないでしょうけどね 笑
② ヘッド1弦側裏の切り欠きの形
次はこれ!
文字だけでは何のことかわからないと思うので、写真付きで説明します。
↑これです。
(FERNANDES時代のMAINだとより目立つ切り欠きです。)
ここも大事!!
この切り欠きがあることで、
ネックとヘッドが視覚的に分離されて大きな存在感が生まれるんです!!
比較としてTEJと比べると…
一目瞭然!!
この切り欠きがあることによって、ステージなどで下から見上げられた時により存在感を出すことができます。
ちなみに、①②の他に「1弦のところでワッシャーもう一つ入るか」と言うポイントもあるのですが、僕の経験上は①②を満たすものはその点も満たしていることが多い印象なので今回はスキップ。(重要な点ではあります。他のブログ記事にそのことが書いてあるのでよければそちらも。)
余談:
ヘッド裏だけでなく、ネックポケット付近のカーブにも特徴が。
割と緩やかなんですよ。FERNANDES製のTE-95HTやTE-240HTに近い感じです。
TC-HOTEIやZodiac NEO EL HOTEI MODELはもっと急なカーブです。
↑これはEL HOTEI MODEL。急ですよね。
③ ボディとネックの接合位置
これは言うまでもないかも?しれませんが、
6弦側で16F接合はマスト!!
正直正面から見られてもさほど近づかなければわからないところですが…
僕にとっては、弾いている時に「イケてる!」と思えるポイントなのです。
(個人の趣味です 笑)
どれを買えば外観が近い?
では、「それを満たす形のボディとネックを作ろう!!」といきたいところですが、
そのための設備がない!
人がほとんどでしょう(僕もそう)から、
ここでは市販の布袋モデルで何を買えば外観が近くなるかを考察します。
ネック・ボディ両方合わせて①②③を満たすのは…
①TE-95HT 初期型(16F接合個体)
②TE-240HT(価格改定後最終的にTE-380HT)※一部個体を除く
③TC-180H
の3つ!
ボディのみ条件を満たすのは…
・TEJ-STD ※一部を除く
・TC-HOTEI
・TC-HOTEI 25th Anniversary
3つ!
ネック(ヘッド含む)のみ条件を満たすのは…
・TEJ-DELUXE (2S・SUS両方)※STEJではない
1つ!
こちらも一つずつ解説。
まずは、TE-95HT 初期型(16F接合個体)。
1986年〜1988年の間に生産されていたと言われています。
その中でも個体ごとに違うラインだったのは最初の1986年だけです(最近教えていただきました)。
ヘッド・ボディとネックの接合共にシルエット良きです。
ちなみに僕はTE-95HT 16接合の初期型のヘッドを①型ヘッドと呼んでいます。
↓他の分類についてはこちらを参照ください!
次に、TE-240HT
※一部個体を除く!
TE-240HTは、FERNANDESのプロモデル。
「プロアーティストが使うモデルそのままのスペック」で作る、
TE-95HTの上位互換とも言えるものです。
おおむね、シルエットはTE-95HT 16F接合の初期型と同じ。
なのですが…
一部個体はそうじゃないんです!!
例えばこれ。
16.5F接合!?
他にもこれ。
これも16F接合じゃない!?
(斜めから見ているので実際は16.5Fくらいでしょうかね)
ヘッドの画像をみると
①型ヘッドじゃない!?
(詳しくは僕の分類で③型です)
という風に、一部個体では違うシルエットになってしまっている個体があるのです。
(ちなみに何度も言ってますが、僕がもしプロモデルを注文して上記のような個体が届いたらキレると思います。笑)
まあ気にしない人の方が多いとは思いますよ!笑
でも僕は気にする!!笑
次に、TC-180H。
これも、ヘッド・ボディ共に良き感じです。
ヘッドの形としてはTC-180Hが一番今のMAINに似ている感じかな。
で、お次は現行モデル
(FERNANDESが倒産した今となっては現行と言えるかも怪しいが)
TEJ-DELUXE 2S/SUSは、ヘッドだけ似ている。
ボディの接合箇所は違います。
反対に、
TEJ-STDは、ボディだけ16F接合に近い。
ただし、作られた年代によって16〜16.5くらいまでは差があるようです。
加えてヘッドの形はMAINとは違います。ネックのポジションマークも小さいです。
TC-HOTEIは、ボディはもちろん16F接合なんですが、ヘッドは少し違うんです。
25th Ver.も同様。
何で同じではないのかは不明です…。TC-180Hは似てるのに…
ただ、ごくごく(!!)稀に似ている個体も見ます(下の写真のようなもの)。本当にごくたまにです。
これはヤフオクで見た個体かな。
ちなみに、もっと細かく言うと…MAINは
6弦側16F接合、1弦側20.5F接合!!
TC-HOTEIの場合、1弦側は20F接合です。
まあでもこっちは弾いてても見えないし、正面から見てもぱっと見じゃわからないので今回は議論しません。笑
価格上のおすすめ
では、この中でどれが1番安い…?
と言うと、僕の中ではこんな感じ。
※2025年3月時点での相場を元に。
⑴TEJ-STDボディ+TEJ-DELUXE 2S/SUSネック(合わせて25〜30万程度)
⑵TE-95HT 16F接合初期型(25〜35万程度)
⑶TC-180H・TE-240HT(60〜120万程度。価格の幅があります)
こんな感じですかね。
(まあここまで気にしなければもっと安く済みますよ!笑)
ちなみに僕が持っているのは、TE-95HT 初期型です。
あのラインを近づける
布袋寅泰と言えば!布袋モデルと言えば!
な、
G柄!
(GUITARHYTHM柄が由来…??)
MAINのラインは、やはりオンリーワンです。
TC-HOTEIだと似たラインですが、細かいところを見るとMAINにしかないカスレ・色ムラ等があります。
これも、
ここまで気にする人なんてほぼいない!!笑
ですから…
大多数の人にとっては、
①黒のTEJ等を塗装する
②黒TEJにカッティングシートを貼る
③TC-HOTEI/TC-180Hを買う
④TE-240HTを買う
のどれかをすれば「MAINに近いものが手に入った」と言えるかもしれません。
特に、2018年後半以降の「TC-HOTEI最終形態」は、ラインの再現度がかなり高いです。
↓「最終形態とは!?」については、こちらのブログ記事をご覧ください
「ラインを描く方法を変えた」というような話を聞いています。
(その方法についてもっと詳しく知りたい方は僕に直接聞いてください)
でも僕は!!
それじゃ満足できない!!笑
なので、僕からすれば塗装一択ですね。
2025/03/13追記:
愛用のTE-95HTを手書きでリフィニッシュ!
Zodiac NEO EL HOTEI MODEL、Zodiacworks TC-HOTEI最終形態を超えて、ラインのカスレや色ムラ等まで忠実にラインを再現することに成功しました!!
キターーーー!!!!
MAIN化計画成功!🎊🎉
FERNANDESロゴなので、Zodiacworksに移る前のMAINですね!
↓こちらに詳細な過程などを記載してあるので、気にある方はこちらもご覧ください!
ピックアップ・電装系を近づける
布袋さんのMAINには、旧ロゴのEMGピックアップが付いています。
(一時期FERNANDESのPUの時期もありました)
それも、1番古い、PU中央下部から配線が出てきているタイプ!
25thモデルなんかは旧ロゴでPU側だけコネクタ式のものがついています。
で!!
僕はこの
PU中央下部から出る配線
が重要だと思うんです!!
(誰が気にするか!?笑
ちょっと離れれば全くわからないぞ!笑)
でも、PU中央下部から配線が出てくる旧ロゴEMGなんてそうそう見つからない!
それにあっても高い!
そこで、一つ方法が。
秘技!ダミー配線!!
(僕がやってる方法です。笑)
↓太い白配線と細い赤配線ね。笑
(画像は誰かのを引用)
ダミー配線をすればあたかもMAINさながらのように見える!
なんて素晴らしい!!
別の方法では、コネクタ式の配線を無理やり曲げて配線が見えるようにする方法もあります(とある方がやられていました)が、
それではあくまで「PUの下を配線が通っているだけ」で、「PUの中央下部から配線が出てる」わけではないので、
ダミー配線をつけた方がより近くなるか?と思って僕はダミー配線をつけました。
コネクタ式だと余計な黒配線もあるし、太さの差もないしね。笑
ちなみにダミー配線を付けるとそれに引っ張られてPUが傾くので、僕はスポンジを敷いてだいたい真っ直ぐに戻してます。
↓
また、
旧ロゴEMGも買えない!と言う方も安心してください!!
↑新ロゴEMGの横に伸びる棒をマッキーで塗りつぶせばいいんです!!
(僕も今はそうしてます。将来は旧ロゴ買いたいな…)
これで少しは
旧ロゴに近いEMG・チラッと見える配線
になります!
新ロゴEMG使用者の方はぜひマネしてみてください!笑
(ちなみに新ロゴEMGと旧ロゴEMGの表面の質感にも若干の差はあり、TC-180Hの配線のキャビティへの通し方は若干他と違うところがあります)
電装系に関しては、
MAINのジャックはスイッチクラフト社製、PUセレクターはALPS製、配線・各ポットはEMG社純正のもの。
この「EMG社純正の配線」というのが気になるところで、コネクタ式でPU配線との接続以外ソルダーレス(半田付けなし)なのか、それとも普通に全部半田付けなのか…。
どこかの雑誌で「配線材も含めてジャック以外全てEMG純正」と書いてあった記事があったような気がするので、ソルダーレスの可能性あり??
ブリッジを近づける
ZodiacworksになってからのMAINは、Zodiacworks製の分厚いブラス削り出しブリッジ!ZGB-1でしたっけ。
※削り出しの方が、溶かして型にはめるよりもいい音になるらしいです
これはZodiacの文字以外は近づかないとわかりません!
僕もここまではこだわってないです!
そもそもヘッドのロゴもFERNANDESのままですし!笑
GOTOHの現行のブリッジを買って、イモネジだけマッキーで塗ってます。
(ていうかこれダミー配線ついてるんですけど見えないですよね!?だから無意味!笑)
これはGTC101とかいうモデルだったかな…?
FERNANDESのプロモデル後期モデルには、これよりもサドルが細長いタイプ(もう廃盤だったはず)が使われています。
(なぜ?あえて差別化したかったのか?)
サドルは削り出しではないものの、ブラス(真鍮)製です。
Zodiacworksのブリッジ単体では、
本当にごく稀に中古で売ってるのを見かけます。
ただFERNANDES製の布袋モデルに付けようとすると、
ネジ穴の位置が合わなかったり…
(合うものも中にはあるかも。FERNANDES製布袋モデルのブリッジの大きさは統一感がないので…)
厚みの分弦高が高くなり、その分下げようとするとブリッジのコマがブリッジプレートベタベタになってしまったり…(ネックのネックポケット部分の厚みが違うから)
幾つか非互換なところはあるかもしれないです。
厄介だ。笑
あと、
交換後に付ける対象がZodiacworksのブリッジでなくとも、モデルや年代によって弦間ピッチが10.5mmだったり10.8mmだったりするので要注意。
(昔のFERNANDESはそんなこと気にしないでごちゃ混ぜにしてた可能性もあります。)
ZGB-1は10.8mmだったような気がします。
昔は一時期Zodiacworksから布袋モデルのネック(TC-180Hと同じ形)・ZGB-1がセットで売られていた時期があり、その時に購入した方が改造したTEJも稀に見かけます。
そういうのを狙って買ったらネックとブリッジ合わせて近づけられる上に高さの互換性も担保されていると思うのでいいかもしれませんね!
本当に稀にしか見ないという大問題がありますが…。
ペグ
布袋さんのMAINは、シャーラーのペグ、GOTOHのペグ、さらにギア比が違うもの…といろいろ交換がされてきましたが、今はGOTOHのペグですね。
GOTOH SG381-07かな?
しかし、Zodiac NEO EL HOTEI MODELは違くてロックペグなんですよね。
この先MAINもロックペグに変わるのか、それともそのままなのか…気になるところです。
ナット
これは言わなくても知ってる人が多いと思いますが、カーボン製のものです。
「ジャクソンヘッドの角度に合わせて溝を掘る」と言うのが市販の高級モデルの特徴だったりするので、それをしたほうがいいのかな。
(写真はパンサー450さんのブログより引用)
↑斜めに溝が掘ってありますよね?
とは言え、布袋さんのMAINを見てる限り最近は角度を合わせて掘っていない(?)可能性もあるので、これもこだわる人は、って感じですね。
ストラップピン
今の布袋さんMAINのストラップピンは、Shallar Security Lock。
色は銀色。
それとは異なり、Zodiac NEO EL HOTEI MODELはSecurity Lockの後継機種であるS-Locks。
TC-HOTEIは黒色なので、その場合MAINに寄せようと思ったら銀色に変える必要があります。
Zodiac NEOに寄せる場合は黒のままでいいですね。
僕は、「ストラップピンは目立つべきではない」というモットーがあるのであえて黒色のS-Locksを使っています。
このS-Locks、数年前にギターテックの内田さんが「ダメダメだ。Security Lockの方がいい」と言っていたような気がするんですが…Zodiac NEOで使ってるということは問題ないということでしょうかね…?
(僕もまだ問題は発生していません)
ちなみに、布袋さんMAINは昔は黒色の埋め込み式タイプでした。
でも布袋さんが踊りながら弾くためにビス折れが起こることもあったようです。笑
Security Lockに変えてから問題は起きていないという話を雑誌で読んだことがあります。
もっと細かく言うとMAINのストラップピンの位置は他の布袋モデルと若干異なるのですが、僕もここまでは気にしてません。笑
その他おまけ
・ネックプレート
ネックプレートは、Zodiacworksのロゴが入ったものですがこれも単体では手に入らないですね。僕もここは諦めてます。流石に手に入らない。笑
ビスは今は5mm、昔は4mm径。
一時期4mm径5点どめだった時期もあるようです。
・塗装
MAINは他の布袋さん使用のTC-HOTEI・市販のTC-HOTEI・TE-240HTなどと違い、とても分厚く丈夫な塗装です。
その厚みによる音の差もあるかもしれませんね。
(EMGを通してしまえば差はわからないという話を聞いたことはあります。笑)
・キャビティの裏蓋
今のMAINはアルミ(ジェラルミン?≒アルミ合金)製。
個人が作ってくれているものがヤフオク等にあると思うので、FERNANDES製布袋モデルを所有されている方はそれを探してもいいかもしれません。
僕はそれを買って使っています。
・PUセレクターの向き
内側に突起ね。お決まり。笑
ちなみにMAINはALPS製のセレクター。
どこで売っているのか、探してもなかなか見つかりませんが…
・ヘッド角
布袋モデルのヘッドは、このようにヘッド角がついてるじゃないですか。
弦のテンション感をつけるためですね。
どうやらこのヘッド角も、物によって多少違うらしいんです。
ただし、そもそもこの角度を測ってくれる人がいない(そりゃそう)のでMAINが何度、TE-95HTが何度というデータがそもそも存在しません…
・ストラップ
ギターと関係ない。笑
でもここもこだわるとより楽しいところ。
僕は布袋さんがBOØWY〜GUITARHYTHM active tourまで(かな?)使っていた、肩パッドの裏が赤色のフェルトになっているストラップが好きなので、黒のストラップを買って改造しました!笑
そのことについてはこちらの記事を参照してください。
↓
終わり!
めっちゃ長くなったな…
まあ、
それくらい僕はMAINに対する情熱が強いんですよ!!
MAINの詳しい情報・写真が載っているページがある雑誌は色々あるのでそれを見てみるのもおすすめです!
ではまた!
これからも布袋モデル研究を続けていきます!!
「布袋モデルのストーカー」こと
クリプトHida